委員紹介
浅野 泰(あさの やすし)
医師(内科)
江戸時代の日本人の平均寿命は40歳代半ばと言われているが、現在では2倍ほどの長寿となっている。政治や社会の仕組みの進歩から、飢饉といわれる厳しい状況がなくなったことや人々の栄養状態の改善なども大いに関係はしているものの、この飛躍的な寿命の延長は医学の進歩・発展抜きには語れない。病気の仕組みや原因の追及といった基礎的な研究から、次いではその治療法へと発展進化してきたが、検査方法(診断)や技術的方法(手術など)の進歩や改善もさることながら、薬物療法の進歩が治療と言う意味においては最も大きく貢献をしてきたと言えよう。しかもこの薬物療法の急速な進歩は、ここ僅か50年間ほどと言える。現在でも日進月歩で新たな薬が世に出てきて、病める人々に役立っている。この新薬の創出には「治験」を行うことが必須である。治験に関わる医師や製薬会社は患者さんに不利益を与えないよう細心の注意を払って行うが、先人として多くの患者さんが参加して下さることを願っている。
略歴
- 1965年
- 東京医科歯科大学医学部卒業
- 1971年
- カリフォルニア大学研究員
- 1973年
- 北里大学医学部講師
- 1974年
- 東京医科歯科大学医学博士取得
- 1988年
- 自治医科大学医学部教授
- 2002年
- 猿島赤十字病院(現 古河赤十字病院)院長
- 2005年
- 自治医科大学名誉教授
- 2010年
- 古河赤十字病院顧問・名誉院長